ご 挨拶
藍と茜は日本を代表する染料です。 かつてはどこの町にも紺屋や紅屋があったのですが、伝統工芸の世界でも植物染料は扱われなくなり、茜に関しては染め方さえも忘れられていました。
日本茜伝承プロジェクトチームは2019年、農地保全を願う農業者と伝統工芸に植物染色を取り戻したい工芸者により結成されました。2020年以来毎年展示会を開き、農業、工芸両方から実験と研鑽を積んできました。 染め方の研究で一番役にたつのが復元の作業です。江戸時代の職人さんと対話するように、当時の技術を探っていきます。
本年度は日本芸術文化振興財団の助成により、文楽で使われる町娘の衣裳を復元することができました。またそれを、文楽の人形使いの吉田勘彌さんの協力で人形に着せた形でご覧いただけます。 作物の生産、それで作品を作る伝統工芸の職人の方々、その作品を使う伝統芸能の方々、3者によって織りなされる日本の文化。それを守りたい、どれが欠けてもいけないと思います。日本茜伝承プロジェクトの活動をご高覧いただければ幸いです。
日本茜伝承プロジェクト
代表 寺田 豊 ・ 渡部康子
会期 2023年3月3日(金)~3月8日(水)
時間 展示時間 午前10時~午後5時まで 最終日は午後4時まで
場所 知恩院和順会館
テーマ 藍と茜
出展者
山本 晃 手描き友禅
上原晴子 染織作家
帯屋捨松 西陣織 手織り
かはひらこ 西陣織 手織り
服部綴工房 爪掻本綴
陣内章代 染織
山崎和樹 藍染め復元協力
山崎広樹 型染
大木道代 染織
荒井よし子 苧麻作品
京絞り寺田 絞り染復元協力
保津藍工房 藍染
大塚由衣 手織り小物
織道楽塩野屋 茜染め刺繍糸
落合邦子 オブジェ
一般公募の部
村山誠子
国兼弓華
福島惠子
高須美穂
山口智佐
NONA Temari & Natural Dye
ギャラリートーク
3/3(金)山崎和樹 「江戸の染色」
3/4(土)山崎広樹 「植物顔料と型染の魅力」
3/5(日)吉田勘彌 「文楽人形衣装復元」
3/6(月)美山日本茜研究会他 「染色材料の栽培について」
※各リンクからギャラリートークの動画がご覧いただけます。
ワークショップ
3/7(火)「ブータンのカード織り体験」
1部:10:00~12:00
2部:13:30~15:30
講師 荒井よしこ 草の繊維を使いブータンのカード織りを体験します。藍と茜で染めた糸も使います。 参加費 4000円 定員6名(各回とも) 要予約
予 約:受付は終了しました。